今年もいよいよ明日までとなりました。年々時の経つのが早く感じるのは、いろんなことがめまぐるしく変化しすぎているせいなのかと思ってしまいます。もっとゆったりと大切なことを見失わずに生きていければと思うのですが、混乱がうずまく今の社会の中で、自分だけが桃源郷のようなところで、つまり世を捨てて生きるなんてことは不可能なことなのでしょう。

人間はコミュニケーションをとらなければ数年も生きることができないという実験をした学者が、中世と近代にいて、街中のカフェで他愛もない話をしている人たちを見ると、やっぱりそうなんだなと感心したりします。それは自分にまつわることを他人にわかってもらいたいという願望もさることながら、何でもいいから他人と交じっていたい、もっといえば誰とも交わることができなくなると、生きる気力さえ無くなってしまうんだろうなと思います。

ネットの普及によって、世界中でものすごい量の情報(それが情報と言えるのかどうかは別としても)が氾濫して、私たちはその中のごく限られた情報を、さらに自分に都合のいい情報だけを吸い上げて、それがあたかも正しいことであるかのような錯覚に陥りながら、知らない間にそれを自分が考え出した自分の意見だと思い込んでいるのかもしれません。

私は自分の考えが正しいなどとは思っていません。なにしろ50年以上も間違った思想(それは思想なんてものではなくて実際は大掛かりな金銭詐欺)に浸かって、それを信じて疑わなかったのですから、こんな恥ずかしいこともないでしょう。そのことに気づいた今でも、だからといって何が正しくて、何が間違っているのかなんてわかりませんから、それを人に押し付ける気は毛頭ありません。ただ創価学会が宗教などではないということは、身にしみてわかりましたし、それによって多くの人が不幸になっているということも事実ですから、このことに関しては、自分の経験と、それにもとづいた思いをこのブログに書き綴っています。同じような経験や思いをされている方がとてもたくさんいらっしゃるということもわかりました。

先日、私が大好きな映画監督スパイク・リーの「ドゥ・ザ・ライトシング」という映画を見ました。ニューヨークのダウンタウンでの朝から夜までの一日の出来事の中に、現代社会を映し出した映画です。興味のある方は見てください。彼の大作としては「マルコムX」が有名だし、私も何度か見で感動しました。でも「ドゥ・ザ・ライトシング」のようなささやかな日常のドラマの中に、現代社会の抱える問題と、人間が本来持っている優しさと醜さと崇高さと愚かさが入り交じった世界を見事に凝縮させています。これは単にアメリカの抱える問題としてではなく、人間が古代から引きずっていまだに何一つ解決できていない問題があると、あらためて気づかされます。この映画のエンドロールにルーサ・キング牧師とマルコムXの言葉が流れます。この二人の黒人指導者の大きな違いは「暴力」を完全否定するか、自由を獲得するための「暴力」を肯定するかです。結局二人とも暗殺されましたよね。今年はネルソン・マンデラ氏が死去しました。きっと人類史に残る偉人として語り継がれるでしょう。でも世界の暴力は絶えないどころか、南スーダンや中東をはじめ、また日中韓の情勢もきわめて危うくなっています。それぞれに政府が国民感情をあおり立てて、一般市民が暴力を肯定させる方向に向かわせているようです。ダライ・ラマ氏もガンディも非暴力と対話による相互理解と共存を世界に訴え続けてきました。またそこにこそ愛があることも。「やられたらやり返す」「目には目を」そこに決して愛は存在しません。憎しみと無理解と差別があるだけです。これが単なる理想論として排除されるのであれば、かの偉大な指導者たちは何のための苦しみであったでしょうか。かの指導者たちは単なる夢見る夢子さんでしかなかったのでしょうか。世界の紛争や暴力の原因はいつの時代も不当な経済支配です。今の世界中の紛争は民族間の対立をあおり立てて巨万の富を得ている投資家のマネーゲームでしかありません。日本での強引な原発政策もそのひとつに過ぎません。そしていつも何も知らされない一般市民が犠牲になります。私たちは目先の悪に惑わされることなく、また、知らないことに敬意を払いつつ、愚かな自分たちの行為を反省しながら、たとえ今は無駄骨であることがわかっていたとしても、暴力のない社会へ向かって進むべきだと考えます。

夕べは、先日ご紹介した映画と原作の関係者が集まって、メイキング映像を見ながら、忘年会をやりました。今年はとくにめまぐるしい年だったねと言いつつ、こうした仲間たちが全国にいて、非暴力の社会を目指して、それぞれの立場で頑張っている人たちがたくさんいるんだということを実感しました。安倍政権が露骨に憲法を変えて、民意を誘導しながら軍拡に邁進している今も、そこにただならぬ危機感を感じながらも、ここというときにはしっかりと非暴力を訴えていく動きが出てくるんだという希望も持つことができました。それはもはやイデオロギーなどといった古臭いものではありません。そんなものは逆に権力に利用されるだけです。私たちは、一人ひとりが何が大切なことなのかをしっかりと見据えて生活をすることが求められていると思います。そのために相手を尊重しながら対話を続けていくことが、これからいっそう求められていくのだと思っています。

2014年が、名もない市民の力でそうした方向に少しでも向かうことを願いって止みません。

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」への3件のフィードバック

  1. 本年はお世話になりました。
    2013年も押し迫った頃、初めてこのブログに投稿しましたが、短い間に多くの発言をさせてもらいました。

    意外に思うかもしれませんが、私はパソコンを自宅に置いて間もなく、ショッピング以外で、つまりネットで記事やブログというものを見るようになって一年にも満たないんです。
    パソコンはふつうに扱えますが、いわゆるネットおたくでもネット依存症でもなく、インターネット事情に詳しいわけではありません。

    ネットなんてデマよ!と一言で片づける婦人部活動家の皆さんに申しあげたいことがあります。
    論点が全く違いますね。デマ記事というのはあくまで記事そのもので、媒体とは別です。

    新聞でも週刊誌でも、直接会合で聞く話でも、デマはあります。電子だからデマ、紙に印刷だから、伝聞だから真実とは限らないんです。当たり前のことです。冷静に考えてください。
    また、事実は伝えているとして、それはあくまで一部。都合の悪い部分をシャットアウトして流しているとしたら、それは真実と言えますか。
    情報には読み方というものがあるんです。

    私は活動家時代に人間革命を読む時とまったく同じスタンスで、創価のあらゆるネット記事を読みました。アンチ記事であれ、活動家の記事であれです。
    そしてデマであれ、真実であれ、ひとつの情報を読む時は、真摯に誠実に読みます。かならず、自分の頭、心を通して自分の中で消化させます。
    そのくらい真剣に向き合わないと、真実というものは見極められない、わからないのです。

    私が「対話は得意」とするはずの婦人部活動家、幹部と呼ばれる人たちと散々話し合って、いちばんがっかりしたのはこの部分でした。
    「ネットなんか見ちゃって、あんなの…」
    「ウソしか書いてないのよ」
    「ネットと私たちどっち信じるの?ネットってことよね」
    「ああいうのはね、なりすましってのがあるのよ、知ってる?」
    ………。

    一度徹底して、見て熟慮してから言ってほしいんですけど、パソコンなど触ってもない人まで簡単に言うわけです。
    私はそういう人の言葉は信じません。

    このブログからは身を切るような切実な投稿が見てとれました。
    よほど対話が成立してたなと思いますよ。

  2. 思い返してみると、社会の一部に「騙されていた」とわかったのは、原発事故後だと思いす。
    それまでも、オウム事件、9.11、イラク進行……と、息苦しさと理不尽さを感じることは確かにあったのに。

    創価のことを、うらんだり、かなしんだりしてしまう私も、そしてほかのたくさんの人も、目を閉ざしこころを閉ざしながら、国土の上を歩かされているのかもしれません。
    ひとが何かを「信じる」ということは、どういうことなのか、いつも考えています。

    「私たちは微力であっても、無力ではない」
    いまの私は、そう信じながら、あたらしい年を待っています。

    シニフィエ様、皆様。
    この対話の場をありがとうございました。
    どうぞよい年越しを。

  3. あけましたね。2014年、おめでとうございます。。
    我が家は、同居の姑94歳がいまして、大晦日のこの日どうにも不調で訪問医療を受けつつ、明日の元旦もどうなるか?と。。

    いま想うと、姑との縁の濃さをしみじみと感じる昨今です。

    わたしのようにカルトに心奪われる嫁に対して姑は。。◯◯さん、家族が何よりも大事なのよ。。と教えてくれた姑。。

    その時は、その意味は理解できなかったけれど、いまは、とてもよく分かる。。

    どうか、ここに集うみなさまも理解してほしい。。
    大切なのは、創価学会の組織でもない、家族なのですよね。。
    世界平和でも、国家の安泰でもない。。大切なのは、身近にいる家族なのです。。

    みなさまが、心豊かに幸せに満ち満ちた新年を迎えられますように。。

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